2025-09

血液がん

臨床試験紹介(急性骨髄性白血病:BST-236+ベネトクラクス)(NCT05503355)

はじめに(疾患背景と現行治療の課題)急性骨髄性白血病(AML)は、造血系のがんの一種で、高齢者や合併症を抱える患者さんでは、強力な集中化学療法(IC)が難しいケースが多くあります。そのような方には、低用量アザシチジンや低用量シタラビンなどが...
肺がん

臨床試験紹介(非小細胞肺がん〈PD-L1陰性/EGFR・ALK非変異〉):QL1706+化学療法(NCT05690945)

はじめに(疾患背景と現行治療の課題)非小細胞肺がん(NSCLC)は肺がんの大半を占める種類であり、早期には手術が選択されるものの進行・再発時には化学療法や免疫療法が主要な治療です。しかし免疫チェックポイント阻害薬(ICI)は、PD‑L1陰性...
肺がん

臨床試験紹介(小細胞肺がん二次以降治療):AL8326(NCT06247605)

はじめに(疾患背景と現行治療の課題)小細胞肺がん(Small Cell Lung Cancer:SCLC)は進行が早く、しばしば診断時には広範な進行が見られる悪性腫瘍です。一次治療としてプラチナ製剤を含む化学療法が標準ですが、耐性獲得や再発...
肺がん

臨床試験紹介(小細胞肺がんの一次療法後の維持療法):デュルバルマブ(Durvalumab、ALBORAN)(NCT06992609)

はじめに(疾患背景と現行治療の課題)小細胞肺がん(SCLC)は急速に進行する肺がんの一種であり、限定病期(Limited‑stage)では、根治を目指した化学放射線治療(プラチナ製剤を含む併用治療)が標準です。しかし、治療後も再発リスクが高...
肺がん

臨床試験紹介(再発小細胞肺がん):GSK5764227(HS-20093)(NCT07099898)

はじめに(疾患背景と現行治療の課題)小細胞肺がん(SCLC)は進行が早く再発率も高い腫瘍であり、標準的な二次治療としてはトポテカンが用いられますが、持続的な効果が得にくく、副作用も問題となっております。このような背景のもと、本試験では新規の...
胃がん

臨床試験紹介(胃がん・胃食道接合部がん一次療法):HLX22+Trastuzumab+化学療法(NCT06532006)

はじめに(疾患背景と現行治療の課題)胃がんおよび胃食道接合部(G/GEJ)がんの中でも、HER2陽性腺がんは進行した場合、切除が困難で転移を伴うことも多く、これまでの一次治療では十分な治療効果が得られないケースがあります。標準的な一次治療は...
胃がん

臨床試験紹介(胃がん・食道胃接合部がんの一次療法):Trastuzumab Deruxtecan(ENHERTU®, T-DXd)+Pembrolizumab+化学療法/標準的併用療法(NCT06731478)

はじめに(疾患背景と現行治療の課題)胃がんや食道胃接合部(GEJ)がんの多くは進行した状態で診断され、治療の第一選択としてHER2陽性腫瘍には抗HER2抗体であるトラスツズマブと化学療法併用療法が標準となっています。しかし、腫瘍の再発・進行...
胃がん

臨床試験紹介(胃がん・胃食道接合部腺がんの二次以降治療):AZD0901(NCT06346392)

はじめに(疾患背景と現行治療の課題)胃がんや胃食道接合部(GEJ)腺がんは、多くの場合化学療法が中心であり、初回治療後に進行した症例では治療選択肢が限られ、予後不良なことが多いです。標準的な治療では、プラチナ製剤やフルオロピリミジンを含むレ...
胃がん

臨床試験紹介(胃がんの一次療法):Disitamab vedotin(RC48-ADC)+トリパリマブ+化学療法/トラスツズマブ(NCT05980481)

はじめに(疾患背景と現行治療の課題)胃がんは世界的に発症数が多いがんで、2022年には世界で約96万9,000件、日本では約12万7,000件の新規発症が報告されています World Cancer Research Fund。現行の一次治療...
大腸がん

臨床試験紹介(大腸がん一次治療):Cadonilimab(AK104)併用療法(NCT06566755)

はじめに(疾患背景と現行治療の課題)大腸がん(Colorectal Cancer)は、日本を含む多くの国で発症率の高いがんであり、進行・再発例も少なくありません。RAS遺伝子変異や右側結腸原発の転移性大腸がんでは、標準治療である化学療法に加...